八咫烏(やたがらす)!? 京都 ・新熊野神社(いまくまのじんじゃ)で御朱印
「京都十六社朱印(きょうとじゅうろくしゃしゅいん)めぐり」紹介シリーズ。
今回は、新熊野神社(いまくまのじんじゃ)の御朱印を紹介させていただきます。
こんにちは。京都にて、檜(ひのき)の木製御朱印帳やオリジナルの御朱印帳、当社が考案した「ご祈願帳」、御朱印帳バンドやしおりなどの和雑貨を制作している「工房沙彩(こうぼうさあや)」です。
ご来店いただき、ありがとうございます。
「京都十六社朱印めぐり」本日の紹介は、新熊野神社(いまくまのじんじゃ)です。
ご利益は「健康長寿(けんこうちょうじゅ)・病魔退散(びょうまたいさん)・特にお腹守護」
ご祭神は、「夫須美神(フスミのおおかみ)」つまり「伊邪那美命(イザナミのみこと)」を始め、前回書いた「十二所権現」が祀られています。
(詳しくは、下記のブログを見てくださいね)
熊野権現(くまのごんげん)とは? 京都・熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)で御朱印
新熊野神社の樟(くすのき)は、和歌山・熊野の樟を移植したといわれており、樹齢900年、現在でも成長し続けています。
昔から熊野の神が降臨(こうりん)する「影向(ようごう:神さまが出現すること)の大樟」として知られており、その成長力にあやかって、健康長寿のシンボルとされています。
特にお腹の病によく効くと云われていますが「後白河法皇(ごしらかわほうおう)がこの楠を植えてから腹痛が治まったから」との言い伝えもあるそうです。
さて今回は、熊野神社では必ず目にする「八咫烏(やたがらす)」についてです。
(京都熊野神社の八咫烏です)
熊野三山では、八咫烏は熊野の神々のお仕えだそうです。
八咫烏の「八咫(やた)」とは大きく広いという意味だそうです。太陽の化身で三本の足があり、それぞれ天・地・人をあらわす、とされているそうです。
一方、日本神話に登場する八咫烏は「導きの神」と言われています。
古事記では「神武東征(じんむとうせい:初代天皇である神武天皇が日向(宮崎)から旅立ち、大和(奈良)の橿原(かしはら)で即位されるまでのお話)」の中で、熊野から大和に向かうまでの山中を導いたとされています。
ということは、熊野の神さまが神武天皇を助けるために、八咫烏を導かせたの?
と思ってしまいますが、神武天皇のために八咫烏を遣わしたのは「高木神(たかぎのかみ)」で関係なさそうです。
余談ですが、高木神とは高御産巣日神(タカミムスビのかみ)という神さまの別名です。この神さまは、何もなかった世界に天と地が分かれ時に最初に現れた、三柱の神さま「造化三神(ぞうかさんしん)」のお一人です。
(すごい神さまなんです!)
ちなみに、日本サッカー協会のシンボルは「八咫烏」ですよね。
これは、日本サッカーの生みの親とされる「中村覚之介(なかむらかくのすけ)」が、熊野のある那智勝浦町(なちかつうら)出身だったことから、昭和6年にシンボルマークとして採用されたそうです。
さて、熊野には「熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ)」と呼ばれる厄除けの神札があり、そこには「カラス文字」と呼ばれる独特の文字が使われています。
かつてこのご神符は、誓約書(せいやくしょ)として使われてきました。
これは古くから「熊野権現(くまのごんげん)への誓約を破ると、熊野大神の使いであるカラスが一羽亡くなり、本人も血を吐き地獄に堕ちる」と信じられてきたことが背景にあります。
現在も、熊野本宮大社で行われる婚礼の誓詞(せいし:誓いの言葉ですね)の裏に、ご神符を貼布しているそうですよ。
(怖い気がするけど…)
新熊野神社でも、このカラス文字のご朱印がいただけます。じっくり観察すると面白いですよ。
工房沙彩では、日本神話ををモチーフにした、檜(ひのき)の御朱印帳を販売しております。
よろしければ、商品ページで確認してみてくださいね。