時の天皇の寵愛を一身に受けた母「桐壺(きりつぼ)」
光源氏の母「桐壺(きりつぼ)」は、時の天皇の寵愛を一身に受けながらも、それがゆえに他の女性からの嫉妬や嫌がらせを受け、病弱となり亡くなってしまう女性です。
こんにちは。京都にて、檜(ひのき)の木製御朱印帳やオリジナルの御朱印帳、当社が考案した「ご祈願帳」、御朱印帳バンドやしおりなどの和雑貨を制作している「工房沙彩(こうぼうさあや)」です。
ご来店いただき、ありがとうございます。
さて、2024年大河ドラマ「光る君へ」ご覧になっていますか?
という私は、見ていません(笑)。連続ドラマは苦手なので…
ただ「源氏物語」は、読んだことがあります!
というわけで、この機会に「源氏物語」で登場する女性たちをご紹介したいと思います。
一人目は「桐壺(きりつぼ)の更衣」です。
ちなみに「更衣(こうい)」は天皇の后妃たちの序列を表し、「皇后(こうごう)又は中宮(ちゅうぐう)」「女御(にょうご)」「更衣」の順となっています。
桐壺は「源氏物語」の主役である「光源氏(ひかるげんじ)」のお母さまです。
「いとにほひやかにうつくしげなる人」だったようです。
ちなみに「光源氏」は本名ではありません(というか、記されていません)。
「源(みなもと)」という姓を賜ったので「源氏」。「光」は今で言うと「イケメン」。
なので「イケメンの源さん」って感じの俗称です(笑)
「いづれの御時にか、女御・更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」
という、源氏物語の序文からもわかる通り、身分はそれほど高くはないけど、時の天皇(桐壺天皇と呼ばれています)にめちゃくちゃ愛された女性です。
そして桐壺は「世になく清らなる玉の男御子さへ生まれたまひぬ」とあるような、美しい男の子・光源氏を生みます。
まるでシンデレラストーリーですよね!
ところが天皇には、すでに第一皇子を産んだ「弘徽殿(こきでん)の女御」という、身分の高い女性がおりました。
まして身分の高くない女性が、天皇の寵愛を一身に受け、男の子を産んだわけです。
(桐壺の父は亡くなっており、頼りになる後見人もいなかったようです)
そりゃもう、ドロドロのいじめを受けるのは、目に見えてますわな(怖!)
それを見て天皇も、なんやかんやとやってはくれるんですが、それは火に油を注ぐようなもの!
そしてそれに耐えきれず、桐壺は体調を崩し、そして亡くなってしまいます。
「限りとて 別るる道の悲しきに いかまほしきは 命なりけり」
これが、桐壺が天皇に伝えた最期の言葉でした。
それは光源氏が3歳の時でした。
※ 表記中、太文字と斜め書きになっている箇所は、原文から引用しました。
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